風の小径

写真で綴る季節のひとコマ 

山科琵琶湖疏水散策♪

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5月5日「蹴上浄水場のツツジ」の続きです。

さて、蹴上浄水場を出たあと、九条山を越えて山科に向かうことにしました。

ふだんは車でしか通ったことのない道です。

歩いて越えるのははじめてです。

 

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歩いていると、足もとに紫色の花がポロポロと落ちていました。

 

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見上げてみると、桐の花があちらこちらに。

 

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こちらの桐はちょっと白っぽい?

 

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九条山を下りてきて、日ノ岡で少し山手のほうへと道をそれます。

坂道を歩いて上の方へあがっていくと、やがて琵琶湖疎水が見えてきます。

まずは、琵琶湖疏水第三トンネルのところまでやってきました。

この第三トンネルの向こう(出口)は、

蹴上インクラインにつながります。

 

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これは琵琶湖疏水の全体図です。

蹴上の浄水場、インクラインが左手あるのがわかりますでしょうか。

 

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ちなみにこのトンネルの出口はこちらです。(2015.4.2撮影)

桜でほとんどトンネルが隠れておりますが…^-^;

そのときの様子はこちらに記しています。

kazenokomichi.hatenablog.jp

 

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この第三トンネルは結構長いので、トンネルの中は暗闇に包まれていますね。

 

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こちらはトンネルの入り口に書かれた扁額。

 

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こちらにある説明版によると、この扁額の揮毫(きごう)は、

松方正義によるものだそうです。

松方正義という方は、もともと薩摩藩士で、

内閣総理大臣を2度も務められ、日本銀行も設立された方らしい。

(明治の歴史に疎い私…^-^;)

 

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コンクリート橋。

 

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日本で初めて掛けられた鉄筋コンクリート橋だったんですね。

何気に近代の歴史の遺物が残されている琵琶湖疏水です。

 

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青もみじには、赤いかわいいタネコプターがいっぱいついていました。^-^

 

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それでは山科疏水を散策することにしましょう。

 

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こちらは第二トンネルの出口。

 

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そばには山ツツジが咲いていました。

 

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なんだか、お顔に見える…笑。

インスタにこの写真をあげたら、

こういうのを「シミュラクラ現象」と言うのだと教えていただきました。

第二トンネルは距離が短いので、

向こうの入り口からの光が漏れているのが見えます。

 

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第二トンネル出口の扁額。

 

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こちらの揮毫は「西郷従道」によるもの。

この方は西郷隆盛の弟さんだった方で、

陸軍および海軍軍人、そして政治家として活躍されたそうです。

 

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おや、トンネルの中から光が…。

 

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おぉ、これはもしや「琵琶湖疏水クルーズ」では!!

というわけで、

ケイスケ (id:keisuke9498)さん、ウォルサム (id:waltham70)さん、

これから前にお話したことのある「琵琶湖疏水クルーズ」の目撃報告です。^-^

 

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この琵琶湖疏水クルーズの試運転、申し込みが殺到して21倍だったとか。

今日はお天気がいいから、クルーズ日和ですね。^-^

 

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一回に最大8名の定員(引率と運転のおじさん除く)。

ゆっくりと、ボートは疏水をインクラインへと進んで行きます。

 

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そして、暗い第三トンネルの入り口に吸い込まれるように入っていきました。

第3トンネルは九条山を貫いているので結構長い距離です。

トンネルの中はどんな感じなんでしょうね。

コウモリなんかがぶら下がっていたりするんでしょうか?

やっぱりちょっとしたアドベンチャーな気がします。^-^

 

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 疏水のそばで、飛んでいたアオスジアゲハ。

ここでじっとしていましたが、ミネラル(?)でも補給しているのでしょうか?

ここで一旦、疏水から離れ、住宅地を歩きます。

 

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そして再び疏水沿いへ。

こちらは第二トンネルの入り口。

 

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第二トンネル入り口の扁額。

 

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こちらの揮毫は井上馨によるもの。

あ、この方は知っています。^-^;

先のお二人は薩摩藩士でしたが、この方は長州藩士ですね。

 

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カツラの青葉が眩しいです。

 

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しばらくすると、もう1台、ボートがやってきました。^-^

この琵琶湖疏水クルーズ、コースが3通りあって、

一つは大津の疏水取り入れ口から蹴上インクラインまで。

一つは同じく大津から山科まで。

そしてもうひとつは山科から蹴上インクラインまで。

これはきっと最後の山科からインクラインまでのコースの方だったかも…。

 

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ボートを見送ってしばらく歩いていると、

 

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なんだか遊歩道の隣が鬱蒼とした森になってきました。

そして、神聖な空気が漂っている気もしてきました。

 

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地図を見たら、ここは「御廟野古墳(天智天皇陵)」でした。

そういえば山科には「御陵(みささぎ)」という地名があったわ…と、

頭のなかで、やっと地名と実際の御陵の位置が一致しました、^-^;;

 

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天智天皇の死亡にはいろいろと謎があるらしく、

この地で行方不明になり、

沓だけが見つかったらしいのです。

(これがほんとうの話かどうかは不明ですが。後付けの話かもしれません。)

そこで、この地に天智天皇陵を作ったのだとか。

この陵にはその沓が見つかったとされる沓石があるのだそうです。

次回はこの陵をゆっくりとたずねてみたいものです。

 

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この辺りはどうやらイノシシが出るらしいです。

 

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輝く青もみじ。

 

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見上げると、限りなく青い空ともみじの新緑が美しいです。

 

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山科駅が近づいてきました。

 

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山科の街が一望出来ます。

 

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あ、先ほどのボートが帰ってきました。

 

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お客さんを乗せてないので、スピード出てますね、笑。

ボートが通ってみてはじめてわかったのですが、

疏水の側壁がすり鉢のようになっているのは、

たぶんこの船がたてる波が上手く処理出来るようにと、

工夫されているってことなんだろうなと思いました。

 

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ここは少し幅広。

昔、ここで上りと下りの船が行き交うことなっていたのでしょうか?

 

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川と疏水が立体交差しています。

 

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疏水の下をくぐった川の水。

 

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二台目のボートも、もどってきました。

 

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結構、たぷんたぷんと水面が揺れていますね〜。

 

 

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 さて、そろそろ山科疏水の旅もおしまいに近づきました。

 

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今日はここで、この橋を渡って山のほうに向かいます。

すると、この日最終目的地だった「毘沙門堂」に到着します。

 

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この急な階段の先に毘沙門堂はあります。

 

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毘沙門天と書いた提灯が出迎えてくれました。

 

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新緑のトンネル…秋もきっと綺麗なことでしょう。

「毘沙門堂」については、「京の小径」のほうで

詳しくご紹介しています。

↓ よろしかったらお立ち寄りください。(おじぎ)

kyonokomichi.hatenablog.com

 

<関連エントリー>

kazenokomichi.hatenablog.jp

kazenokomichi.hatenablog.jp

kazenonakanotabi.hatenablog.jp

 

 

<おまけ>

山科琵琶湖疏水が出て来るお話。

家守綺譚 (新潮文庫)

家守綺譚 (新潮文庫)

 
冬虫夏草

冬虫夏草

 

 今週のお題「ゴールデンウィーク2015」