本日2本目のエントリー、「新緑まぶしい鞍馬山にて♪ 」の続きです。
鞍馬寺の本殿金堂につくと、
里桜や八重桜がまだまだ花盛りでした。
新緑とピンクの桜が眩しいです。
「これやこの音にききつる雲珠桜鞍馬の山に咲けるなるべし」
中納言藤原定頼『定頼集』
雲珠桜というのは、鞍馬山に咲く桜の総称なのだそうで、
いろいろな桜が松や杉や桧に混じって、
点々と、白色、薄紅色、濃い紅色に咲くようすが
平安時代の唐鞍のしりがいの部分の飾金具にある雲珠模様に似ているらしいです。
(受付で販売されていた「鞍馬山」のガイドブックより)
でも、この説明の「雲珠」や「しりがい」が一体何なのか、
これだけではよくわからなかったので、^-^;
コトバンクに「雲珠」の意味をたずねてみたところ、
馬 具の一部の名称。面繫(おもがい)などがそれぞれ交差する辻の上につけた如意宝珠ようの金具を,唐鞍(からくら)の制で雲珠とよんだことに由来する。金具 がうず高くつくられていることから,このような名称が生まれたものといわれる。したがって辻金具や三繫(さんがい)につけられたうず高い飾金具も雲珠とよ ばれるわけであるが,最近では機能的に区別し,尻繫(しりがい)の中央部におき5個以上脚をもつ金具に限定して使用することが多い。
とありました。なるほど、そんな模様の馬具があるわけなんですね。
(でもいったいどんなものなのか、これだけでは想像出来ないけれど、^-^;)
この桜の枝には「鬱金(うこん)」と名札がついていました。
えぇぇ?これがウコンなの?と一瞬思ったのですが、^-^;
そうではなく「色がウコンに似ている桜」=「鬱金桜」なのだそうです。
(おかしいと思った…^-^;;)
ちょっと緑の桜「御衣黄」に雰囲気が似ていますね。
この鬱金桜も御衣黄も花弁に葉緑体を持つ桜なのだそうです。
色が次第に変わっていくところも似ています。
これはハナズオウ(花蘇芳)。
ツツジはまだまだこれからです。
鞍馬山のお話、あともう少し続きます…。
ー☆ー
ところでこの鞍馬山の雲珠桜を詠んだ藤原定頼という人、
どんな人だったのだろうと興味が沸き、wikiってみたら、
少し軽薄な性格であったようで、小式部内侍にやり込められた逸話が残っている。
とあったので、一体全体何をやらかしたの?!と、ますます興味が…笑。
なので、小式部内侍のページをさらに読んでみました。
小式部内侍は和泉式部の娘なのですが、藤原定頼が
あなたの歌は実はお母さんが詠んだんじゃないの?と意地悪な発言をしたところ、
「大江山いく野の道の遠ければ まだふみもみず天の橋立」
と小式部内侍に即座に詠まれ、狼狽のあまり返歌も出来ずにその場を立ち去って
恥を掻いたということらしいです。
この有名な歌には、そんな逸話があったのですねぇ。
それにしてもなんとまぁ、馬鹿な男よのぉ…後世にもその恥を語られるとは。^-^;
なお、彼が詠んだ歌も百人一首に残っています。
「朝ぼらけ 宇治の川霧 絶え絶えに あらはれわたる 瀬々の網代木」
ー☆ー
「昭和の日」の今日は強い風と雨模様の一日でした。
やや身体が疲れていることもあって(鞍馬山登りの名残…筋肉痛とも言う、^-^;)
一日、引きこもっていました。
そんなわけで、更新がサクサクと進んでいます、^-^;
本殿金堂についてのお話は旅日記のほうに記しましたので、
よろしければ、そちらもご覧下さい。(おじぎ)
新緑の鞍馬へ。その2-鞍馬寺本殿金堂- - 風のなかの「 旅日記」
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