時を少し遡って、11月中旬の紅葉、振り返りです。
ここは真言宗 泉涌寺派 別格本山「雲龍院」です。
泉涌寺境内の中でも、奥まったところに位置します。
最寄りの駅は京阪の「東福寺」。
電車を降りた方々がことごとく東福寺へと流れて行くなか、
私たちだけ別方向に向かって歩き出しました。^-^;
おかげでこのとおり、静かな佇まいです…。^-^
衆宝観音様
片足を伸ばし片膝をたてた状態の観音様です。
ゆったりとした佇まいのこの観音様は、羅刹の難を防ぐ神様だそうです。
観音様の前には蓮の花が、
蕾→花開きかけ→花開いた状態と、三つ並んでいるのも興味深いです。
鐘楼。
では、中に入るといたしましょう。
まずは「悟りの間」へ。
悟りの窓。
「悟りの窓」から見えるこの樹はどうやら紅梅だそうです。
ほかにも海棠、シャクナゲなどが花を咲かせるのだそう。
梅の咲く頃にもまた訪れたい♪ ^-^
こちらの窓も、まるで緑の掛軸のよう。
五色の紅葉は、この時はまだ色づきはじめでした。
柿の実と南瓜が生けてありました。
この時はちょうど「華道 月輪未生流」の生け花が
いろんなところで展示されていたのです。
月窓の間の床の間にも生け花が飾られていました。
掛軸は可愛らしい大黒さまでした。
柿がいっぱい♪
庭園。
れんげの間。
このれんげの間の雪見障子の四角いガラス窓から見える景色は、
まるで四枚の色紙の絵のように切り取ってみることが出来ます。
左から、椿、灯籠、楓、松 です。
以前より、この切り取った景色を見たかったので、満足。^-^
霊明殿。
後光厳・後円融天皇坐像が安置されています。
この坐像、お首がすぽっと抜けるようにつくられていて、
いざという非常事態の時には、お顔だけ持って逃げられるようになっているとか。
徳川慶喜公寄進の灯籠。
元々は孝明天皇陵にあったのだそうですが、
薩摩藩が放り投げたものを、二条家の血筋であったここのご住職が
夜中にこっそり取りにいかせたのだとか。
(雲龍院の「へぇ〜」ポイントより。)
砂の文様は菊の御紋でしょうか?
とても美しい砂紋で見とれてしまいます。
あ、どこかでこの砂紋を見たと既視感があったのですが、
そういえばこの間、ダーウィンが来た!で、
こんな文様を作る魚フグの話をやっていませんでしたっけ?!^-^;
↑ちなみに「へぇ〜」ポイントとはこれのこと。
龍華殿の屋根は「杮(こけら)屋根」だそうです。
杮屋根は軽量なので、地震対策なのだとか。
こちらにも柿が。
「希望」と書かれた紙がおかれていました。
さて、こちらのお庭をながめながら、お茶を一服いただきましょう。
「皇月」という名のわらび餅のお菓子。
お抹茶はなんと貴人台にのせて、出てまいりました。
しばし、貴人さまになった気分でゆったりとお茶をいただきました。^-^
雲龍院は訪れる人も少なく、落ち着いたところです。
おかげで、ゆっくりと過ごすことが出来ました。^-^
これは墓地に通じる道の入り口に咲いていた皇帝ダリア。
奥の墓地には「山村美紗」さんのお墓もありました。
ここには時々山村美紗さんのミステリーに出演される方が
お参り来られるようですよ。
紅葉さんも、時々お参りに来られていることでしょう。
勅使門。
皇族の方だけがご利用になられる門。
ふだんは閉まっています。
(御朱印)
そういえば、この御朱印をいただいた台所には、
「走り大黒天」さまがいらっしゃいました。
胸元にきりがね細工が施され、目は水晶。
(お顔がちょっとこわいですが、^-^;)
家のほうにまで、幸福をもってきてくださるそうです。^-^
泉涌寺、続きます。